特殊健康診断について

粉じんや騒音など人体に影響を及ぼす環境下での作業、または有害化学物質を取り扱う作業に従事している労働者の、健康障害への影響をみるための健康診断です。法定で義務づけられているものや、行政指導により実施を勧奨しているものなどがあり、当協会ではお客様の業務内容に合わせ幅広く対応可能です。

法令で義務付けられた特殊健康診断

行政指導で推奨されている特殊健康診断

※その他の特殊健康診断も実施しております。詳細はお問い合わせください。

法令で義務付けられた特殊健康診断

人体に影響を及ぼす環境下での作業、または有害化学物質を取り扱う作業に従事している労働者の、 健康障害への影響をみるための健康診断のうち、法令で義務付けられたものです。

じん肺健康診断

じん肺法第3条、第7~10条において、粉じん作業や石綿に関する粉じん作業に常時従事する労働者および常時従事させたことがある労働者で現在雇用している者に対し、定期的に実施される健康診断のことをいいます。

検査
料金
3,300円(税込)
  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

粉じん作業や石綿に関する粉じん作業に常時従事する労働者および常時従事させたことがある労働者で現在雇用している者

管理区分に応じて、就業時、定期(1〜3年以内ごとに1回)、過去従事者(1~3年以内ごとに1回)、定期外、離職時

①粉じん作業職歴の調査
②胸部エックス線検査

有機溶剤健康診断・特別有機溶剤健康診断

有機則第29条において、有機溶剤業務に常時従事する労働者に対して定期的に実施される健康診断です。
有機溶剤は塗装、洗浄、印刷などさまざまな場面で使用されますが、作業に携わる労働者の体内に取りこまれやすく、健康被害が生じるリスクを有しています。

基本料金

検査
料金
2,200円(税込)

※有機溶剤健康診断と特別有機溶剤健康診断を合わせて実施の場合は、それぞれに基本料金がかかります。

追加料金

尿中代謝物 1項目につき 2,310円(税込)
血液検査 肝機能(3項目) 1,210円(税込)
血液検査 肝機能(5項目) 1,375円(税込)
血液検査 貧血(2項目) 440円(税込)
眼底検査 990円(税込)

使用する溶剤により、尿中代謝物や血液検査が追加となります。

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

法令で定められた有機溶剤業務に常時従事する労働者

雇入時、配置替え時、定期(6か月以内ごとに1回)

【必ず実施すべき項目】
①業務の経歴の調査
②・有機溶剤による健康障害の既往歴の調査
・有機溶剤による健康障害の自覚症状および他覚症状の既往歴の調査
・有機則で指定されている尿中代謝物の既往の検査結果の調査
・尿中の蛋白の有無についての既往の異常所見の有無の調査
・有機則で指定されている貧血検査・腎機能検査・眼底検査についての既往の異常所見の有無の調査
③有機溶剤による自覚症状または他覚症状として通常認められる症状の有無の調査
④尿中の蛋白の有無の検査

【特定の有機溶剤において必ず実施すべき項目】
⑤尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査
⑥肝機能検査(AST(GOT)・ALT(GPT)・ɤ-GTP)
⑦貧血検査(血色素量・赤血球数)
⑧眼底検査

【医師が必要と判断した場合に実施しなければならない項目】
⑨作業条件の調査
⓾貧血検査
⑪肝機能検査
⑫腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く)
⑬神経学的検査

特定化学物質健康診断

特化則第39条において、特定化学物質を製造し、または取り扱う業務に常時従事する労働者および過去に従事した在籍労働者(一部の物質に係る業務に限る)に対して実施されるよう定められています。

検査
料金
2,420円(税込)〜

※特定化学物質の種類により料金は異なります。詳細はお問い合わせください。

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

特定化学物質を製造し、または取り扱う業務に常時従事する労働者および過去に従事した在籍労働者
(一部の物質に係る業務に限る)

雇入時、配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)、過去従事者(6か月以内ごとに1回)

特定化学物質の種類により異なります。

石綿健康診断

石綿則第40条において、石綿等の取り扱い等に伴い、石綿の粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者および過去に従事したことのある在籍労働者に実施するよう定められています。

検査
料金
3,300円(税込)
  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

石綿等の取り扱い等に伴い、石綿の粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者および過去に従事したことのある在籍労働者

雇入時、配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)、過去従事者(6か月以内ごとに1回)

①業務歴の調査
②石綿による咳・痰・息切れ・胸痛など、他覚症状・自覚症状の既往歴有無の検査
③咳・痰・息切れ・胸痛等の他覚症状・自覚症状の有無
④胸部エックス線検査

鉛健康診断

鉛則第53条において、鉛業務に常時従事する労働者に実施されるよう定められています。
鉛は体内に蓄積すると、酵素の働きを阻害し、健康被害をもたらす可能性があります。
鉛を使用する印刷業や製造業等における労働者の健康管理が必要になります。

検査
料金
6,820円(税込)
  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

法令で定められた鉛業務に常時従事する労働者

雇入時、配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)

①業務の経歴の調査
②鉛による自覚症状および他覚症状の既往歴の調査
 既往の血液中の鉛の量および尿中のデルタアミノレブリン酸の量の検査に対する調査
③鉛による自覚症状または他覚症状と、通常認められる症状の有無の検査
④血液中の鉛の量の検査
⑤尿中のデルタアミノレブリン酸の量の検査

電離放射線健康診断

電離則第56条において、放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入る者に対して実施されるよう定められた健康診断です。
身近なところでいえば、医療現場におけるレントゲン検査、CT検査、MRI検査などが放射線を被ばくする作業にあたります。

検査
料金
2,420円(税込)
  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入る者
除染等の業務に常時従事する者

雇入時、配置替え時、定期(6か月以内ごとに1回)

①被ばく歴の有無の調査と評価
②白血球数・白血球百分率の検査
③赤血球数の検査および血色素量またはヘマトクリット値の検査
④白内障に関する眼検査
⑤皮膚の検査

高気圧業務健康診断

高圧則第38条において、高圧室内業務または潜水業務に常時従事する労働者に対して、定期的に実施されるよう定められている健康診断のことをいいます。
高圧下での業務は身体への影響が非常に強いため、特殊健康診断が必要とされています。

検査
料金
3,960円(税込)
  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

高圧室内業務または潜水業務に常時従事する労働者

雇入時、配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)

①既往歴および高気圧業務歴の調査
②関節、腰もしくは下肢の痛み、耳鳴りなど、自覚症状または他覚症状有無の検査
③四肢の運動機能検査
④鼓膜および聴力の検査
⑤血圧の測定ならびに尿中の糖および蛋白の有無の検査
⑥肺活量の測定

酸等取扱い者の歯科健康診断

安衛法第66条第1項・安衛則第48条において、特定物質(塩酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素・黄りん等)のガス、蒸気または粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者に対して、定期的に歯科医師により実施されるよう定められている健康診断です。

歯科健診は、当協会の施設内では行っていないため、対象の歯科医院をご紹介いたします。

当協会より受診票と石川県内の歯科医院リストを送付いたします。

検査
料金
1,320円(税込)

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

特定物質(塩酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素・黄りん等)のガス、蒸気または粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者

雇入時、当該業務への配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)

歯科医師による歯牙酸蝕所見の有無の検査

行政指導で推奨されている特殊健康診断

法令で義務化されていないものの、指針・通達等が発出された特殊健康診断が30種類ほどあります。 義務化はされていなくとも、推奨されている健康診断を実施することは、 業務に従事する労働者の健康保持・促進に向けて非常に大切です。事業者は、行政指導で推奨されるものに該当する健康診断内容を 理解した上で、実施を検討し労働者の健康管理に努めることが必要です。

騒音作業健康診断

騒音作業健康診断の目的は、労働者の騒音障害を防止することです。騒音は聴力障害の原因となるため、労働安全衛生法に基づき、騒音作業に従事する労働者の聴力低下を早期に把握し、健康障害を防止するために行われます。

定期の騒音作業健診(一次検査のみ実施)
検査
料金
2,420円(税込)

定期の騒音作業健診(二次検査まで実施、雇入時、配置換え時)
検査
料金
4,070円(税込)

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

騒音作業に常時従事する労働者
「騒音障害防止のためのガイドライン 別表第1・第2」に揚げる作業

雇入時、当該業務への配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回)

【一次検査】
①既往歴の調査
②業務歴の調査
③自覚症状および他覚症状の有無の検査
④オージオメーターによる1000Hzおよび4000Hzにおける選別聴力検査
(1000Hz30dB、4000Hz25dBおよび30dBの音圧での検査)
⑤その他医師が必要と認めた検査

【二次検査】(※上記の④⑤で異常が認めれられる場合)
①オージオメーターによる250、500、1000、2000、4000、6000Hzおよび8000Hzにおける聴力の検査

【離職時健康診断】
定期健康診断と同じ

情報機器作業健康診断

情報機器作業健診(VDT健診)の目的は 情報機器作業者の健康状態を正しく把握し、健康障害の防止を図るために行われます。
健康診断により健康阻害因子が発見された場合は、原因を明らかにし、必要に応じ、保健指導、専門医への受診指導、作業方法や作業環境等の改善を図る必要があります。

検査
料金
3,300円(税込)

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

情報機器作業(※)に常時従事する労働者
(※)情報機器作業…パソコンやタブレット端末等の情報機器を使用して、データの入力・検索・照合等、
文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業をいう。

雇入時、当該業務への配置換え時、定期(1年に1回)

①業務歴および既往歴の調査
②眼科学的検査
・5m視力検査
・近見視力の検査(50㎝または30㎝視力)
・屈折検査(5m視力検査および近見視力に異常がない場合は省略可)
・眼位検査
・調節機能検査(5m視力検査および近見視力に異常がない場合は省略可)
③筋骨格系に関する検査
・上肢の運動機能、圧痛点などの検査(問診で異常が認められない場合は省略可)
・その他医師が必要と認める検査

振動業務健康診断

振動業務健康診断は、振動業務に従事する労働者の健康管理対策として実施されています。
振動障害が生じる可能性のある労働者を特定し、早期に対策を講じることを目的としています。

検査
料金
6,050円(税込)

  • 対象者
  • 実施時期
  • 検査項目

振動業務(手持ち振動工具を用いる業務)に常時従事する労働者

雇入時、当該業務への配置換え時、定期(6か月以内ごとに1回、または1年に1回 ※冬期)

①職歴調査:経験年数、使用工具の種類、作業状況など
②自覚症状調査:既往歴、現病歴などの問診
③視診・触診(爪、指、皮膚、骨、関節、上肢の運動機能および運動痛、腱反射、筋萎縮、筋・神経そうの圧痛、触覚の異常などの有無)
④運動機能検査
・握力(最大握力、瞬発握力)
・維持握力(5回法)
⑤血圧、最高血圧および最低血圧
⑥末梢循環機能検査(常温下における手指の皮膚温、爪圧迫テスト)
※室温20℃~23℃位の室で30分以上安静にさせた後行うこと
⑦末梢神経機能検査(常温下における手指等の痛覚および振動覚)

ご予約に際しての注意事項

・特殊健康診断の項目によっては、検査機器・検査スタッフの手配の都合上、2週間以上先の日程で調整させていただく場合があります。
・午後のみ実施の検査や、時間指定、人数制限のある検査もあります。詳細はご予約時にお問い合わせください。
・酸等取扱い者の歯科健康診断につきましては、当協会へお申し込み後、必要に応じて受診予定の歯科医院へのご予約をお願いします。

※受診にはお電話での事前予約が必要です※

健康診断 お問い合わせ・お申し込み
076-249-7222
お問い合わせ 8:45~17:00/お申し込み 8:45~17:00
※当日キャンセルは8:00から承ります ※日曜・祝日・第2/第4土曜は休みとなります